マチコアイシテル 7話(流血表現注意)
(流血表現の画像が2つあります。気分を害されます方は見ないでください)
ギョッとして手を見ると、
手首の中心から血がドクドクと吹き出していた。
叫ばずにはいられなかった。
しかし、獣のような声をあげたはずなのに、何も聞こえない。
喋る事が出来ない口は、ただの穴に成り果てた。
両手を高く上げ、声無き叫びをあげると、
いささか粘り気を帯びた生暖かい血が腕から肩を伝い、
首から胸、顎の方まで伸びて来る。
その頃になると、もはや私は、
理性の限界が来ている事を悟らねばならなかった。
「しっかりしろ・・・」
誰かが私を呼ぶ声がする。
つづく
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